気持ち悪さは少しだったとはいえ、私にも「つわり」らしい症状はあった。ただし、それは“食べづわり”と言われるものであり、要するにお腹がすくと気持ち悪くなってしまい、食べる方向に走ってしまうあまりありがたくないつわりであった。
気持ち悪くて食べられない人のほうが大変なのだとは思うが、私のように太りやすい体質であると、この“食べつわり”もある意味大変であった。特に私はあとでも書くがあまり体重を増やしてはいけないタイプだったので、いっそのこと食べられないつわりになったほうがのちのち楽だったのではないかと思うほどであった。
このように妊娠初期でも私は食欲が衰えることはなかったのだが、一方で嗜好の変化も著しかった。今まであまり食べなかった種類のものが無性に食べたくなったり、好きだったものでも、見るのも匂いをかぐのも嫌になったり、「今これが食べたい!」と思うと、どうしても我慢できず、夫に買いに走ってもらったりなど、普段には見られない食に対する衝動があり、これも妊娠による変化だと思われた。
たとえば、普段は和食系のご飯はけっこう好きだが、妊娠初期などはひじきの煮物や焼き魚などはものすごく生臭く感じてしまい、まったく食べられなかったのだ。それと朝起きたとき、生卵かけご飯が食べたくなったりすると、卵がなかったとしてもどうしても我慢できず、急いで夫に買いに行って来てもらったりもした。
他に私は普段牛乳はあまり好きではなく、自分で買って飲むということはほとんどない。でも妊娠してからは牛乳が無性においしく感じられ、わざわざ買ってまで飲むこともよくあったのだ。あとは、焼肉やラーメン、それにカップラーメンなどのジャンクフードを無性に食べたくなったこともよくあった。
私が妊娠したとき、偶然にも同じ時期に妊娠した人が周囲に数人いた。この人たちに聞いたら、私と同じような嗜好の変化などを体験していたので、「わかる、わかる~!」「そうそう、体に良さそうなものは食べたくないんだよね~」などとよく言い合ったりしたのだった。
その時、私よりもちょっと早く妊娠した先輩に聞いたのだが、妊娠初期のまだ胎盤ができるまでは、赤ちゃんは自分の入っている卵の栄養で育つから、ジャンクフードとか食べても大丈夫とのこと。だから今の時期なら変なものでも、自分が食べられるものを食べておいたほうがいいよ、と言うのだ(注:本当かどうかわかりませんので、あまり真似しないでください)。
この言葉に安心し、堂々とカップラーメンなどを買って食べる私であった。ただし、胎盤ができてからは、お母さんが食べたものがそのまま赤ちゃんに栄養として流れていくので、食事に気をつけたほうがいいとも言われた。
まあ、最初から食事に気をつけたほうがいいに決まっているのだが、その時食べたいと思ったものしか食べられなかったし、今となってはもう赤ちゃんも何ともなく生まれているので、まあ大丈夫といえば大丈夫だったみたいだ。
そして他にも印象的だったのは、「今これがどうしても食べたい!」と思ったものを食べた時の幸福感は、ものすごかった。普段もおいしいものを食べたときには、幸せだな~って思うが、それがもう普段以上に幸福感を感じる。そしてそれまでイライラしていたのが嘘のように、超ご機嫌になったりもした。まあこれも精神的に不安定な証拠かもしれないが。
とにかくこのように妊娠初期は、色々な面で不安定になり、今思えば身近で振り回された夫が一番大変だったと思うのであった。
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